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エルフランドの風
ここは滅多に人の訪れない隠れ里。
昔はもっともっと広かったんだけど、いまではこの有様。
それでもかろうじて残っているのよ。
ここでは子どもたちの歌う歌だけがときどき微かに風に乗って運ばれて...

タナトス
われらやがて冷たき闇の中に沈み入らん
sweet depression
はじめ、とても甘かったガムも噛んでいるとしだいに味がしなくなる。
そろそろガムを捨てようかと思ったりもするのだけ...

笛吹き童子
・・・庭の隅に咲いた名も知らぬ小さな草の花とか、地に落ちた青桐の葉の影とか、そういう類いばかりを描いて淡彩を施すのを愉しみにしている孤独な少年がいた。
彼はまた程近い古沼の岸辺に出向いて、物思...

笛吹き童子
「童よ、何をしているのだい?」
「漂っているの。風があるときはいつも。あなたと同じ」
「漂っているだって?私たち大人は漂ったりなんかしない。大人には信念があるのだから」
「いいえ、私たち人...